apprehendとcomprehend、ついでにreprehend

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前回の記事で、つかみがlist comprehensionという用語だったにも関わらず、全然関係ない用法に関することしか書かなかったのを反省しつつ、一般的な意味の話をしてみる。

タイトルでapprehend, comprehend, reprehendと並べてみたわけだが、いずれもprehendという、ラテン語のprehendere(to take, sieze)を語源とする語幹を持っている。ちなみに、あまり使われないようだが、そのものズバリ掴むという意味の、prehendという単語もある(哲学用語として残っているようだ)。

apprehendは、ad(to, toward)+prehendで、あるものを捉える、捕まえるというイメージ。ちなみに、ネイティブの英語話者がapprehendという単語を耳にしたとき、まず最初に思い浮かぶのは「逮捕する」という意味のようだ。直接的な、物理的捕捉というわけである。
ところが、apprehensiveと形容詞になると、何かが気にかかっている、不安に思う、といった意味になる。これは、apprehensiveが持っているもう一つの用法、何かがあることを認識する、理解するという意味から来ている。前回の記事で紹介したように、理解するという意味でのapprehendは、あくまでも表面的なことを認識するに過ぎず、深い理解ではない。すなわち、何かがあることは分かっているが、それ以上のことは分からない→先行き不透明な状態→不安、心配な状態、というわけだ。

comprehendは、com(together, wholly)+prehendで、全体を掴むという、包み込むようなイメージ。第一義としては、あるものを(精神的に)完全に掴む、すなわち深く理解する、という意味。
includeに近い、包括する、含むという意味も持っている。この意味での動詞としての用法は、現在ではあまり用いられないようだが、comprehension / comprehensiveといった派生形では生き残っている。例えば最初にちらっと話題に出した、プログラミング言語におけるlist comprehension(リスト内包表記)は、ある式がリストの中身を包括した内容になっている、といった意味合いとなるわけだ。

reprehendは、re(back)+prehendで、掴んで戻す、引き戻すというイメージ。転じて、誰かを叱責するといった意味を持つ。reという接頭辞は、繰り返す(again)というイメージを持っている人が多いと思うが、返す/戻す(back)という意味も持っている(というより、こちらのほうが根源的な意味だと思われる)。例えば、repay(返済・返金する)やretribute(返礼・払い戻しする)といった単語などを考えると分かりやすい。

余談だが、prehendを由来としたフランス語のprendre(to take)という、必ず教わる基本単語がある。実はその過去分詞形のprisを語源とする英単語がたくさんある。例えばprice, prisonなどがそうなのだが、知っておくと役に立つかもしれない。

今回は、特にオチもなく普通の話だけで終わり。

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