独り言がつい出てしまうのは悪いこと?

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しばらく前の記事のコメントで、こういうものがあった。

仕事中プライベートを問わず、考えていることの一部や喜怒哀楽の一部が、独り言として勝手に口をついて出てしまう現象の解消方法が知りたいですね。必要以上に常に頭の中で全てを言語化しようとしている弊害かもしれないですが。

実のところ、僕にも似たようなところがあって、ぶつぶつ呟いているのを人に聞かれることがしばしばある。ちなみに、僕自身はそれを問題と感じたことはない。何の問題もない。ノープロブレム。ちょっと気味悪がられるだけだ。

まず考えるべきことは、本当に問題なのはなにか、ということだろう。

独り言が出てしまうことそれ自体が本当に問題なのだろうか。独り言が出てしまうほど考え込むことで、過集中な状態になってしまうのが問題なのかもしれない。人に聞かれて、気味悪がられてしまうのが問題なのかもしれない。それとも、「いあいあはすたあ」とか唱えているのを聞かれ、旧支配者を崇めているのが人にバレる……のは明らかに問題か。とにかく、実際の問題は何なのか、ということだ。まずこれを切り分けたほうがよい。独り言を頑張って止めるのではなく、他の解決策があるかもしれない。

また、独り言を言わないようになることによって生じうるデメリットも考えなければならない。独り言をいうことによって、脳の働きが向上するというのは様々な研究によって示されている。日常的な例を挙げると、例えば、何かを覚えるときには声に出すほうが圧倒的に覚えやすい。
つまり、独り言を言うことによってより明確な思考ができるということを学習した結果、独り言をいうようになっている可能性が高い。逆に、独り言を抑制することでパフォーマンスが低下する可能性もある。

というわけで、勿論24時間独り言をぶつぶつ言ってるとかなら、精神科に行ったほうがいいかと思われるが、そうでもないなら、個人的には「まあ、無理に止めなくてもいいんじゃないの?」という気がするわけだが、どうだろうか。

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「独り言がつい出てしまうのは悪いこと?」への1件のフィードバック

  1. 全くその通りで、実はそこまで切実に直そうとは思っていないのですが、

    基本的には随意筋の動きのみで形成される言動であり、自発的に自分の意思で行われているはず (という解釈がそもそも正しいのかという点も含めて) なのに、自分の意思で止められない点に、ゲームに負けた感に近い悔しい気持ちが発生するわけです。

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