止められない行動をどうやって止めるか?4(試行錯誤編)

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decisionmaking

よく言われる依存症対策の一つが、とにかく依存対象から離れる、というものだ。アルコール依存なら、お酒を家に置かない。飲み屋の近くを通らない。
これは、トリガーの部分と、状況認知の部分に働く。すなわち、酒を見なければそもそも呑みたくならないだろう。もし呑みたくなっても、簡単に呑めないなら呑まないだろう。といった発想に近い。


問題は、徹底するのが難しいという点にある。例えば、飲み屋やパチンコ屋など、どこにでもある。

大切なものリストを作る、大切な人のことを考える、などというものもある。これは意思決定の段階で、状況認知から情報を送るということのように見えるが、一つ問題がある。
大切な人を幸せにしたい(ので依存行動は避ける)といった思考は非常に高級な機能で、前頭前野によって取り扱われる。そして前頭前野というのは、上記モデルで言うと我慢する意志、抑制といった部分に該当するのだ。つまり、実際は形を変えた我慢に過ぎない。そのため、失敗する。意志はあっても、抑制できないからだ。

やりたくなったら深呼吸をする、というのもある。これは生理反応の部分に効果がある。体の状態を普段の状態に近づけ、やりたいという気持ちが収まるのを待つというわけだ。単純だが、意外と効果はある。同時にトリガーの状態を脱することができれば、とりあえずの衝動は収まりやすい。
他のことをするというのはどうだろうか。パチンコをしたいけど、別のことをしようというように。これは、モデルで言うと意思決定の段階で割り込みをかけるという感じだろうか。ただこの行為を行うのはなかなか難しい。以前も話したが、報酬系の不全によって依存的行動以外に対する喜びを感じにくい状態になっているからだ。ただし、上の深呼吸とあわせ技で行うことで、やりやすくはなる。

割り込みといえば、比較的近年提唱された、条件反射制御法という手法もある。これは、上記の他のことをするということに近い。まず、簡単な動作に対して、自分は依存的行動はやらないのだという連想を、あらかじめ関連付けておく。そして、いざ依存的行動に対する衝動が起こった際、その簡単な動作を行い、関連付けた連想を呼び起こす。リセットボタンを自分でつくる、というたとえが近いだろうか。実際には、さらに暴露療法的な手法を組み合わせたもので、医療機関などでも取り入れられつつあるようだ。

さて、僕が最終的にたどり着いた手法は、上記でまだ触れられていない部分、つまりモデルで言うところの感情解釈の部分に働きかけるものだ。

次回からは、やっとだが、その手法について述べようと思う。

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