(2019年追記の注意):ペルソナ5は、その続編(というか完全版)「ペルソナ5 ザ・ロイヤル」が2019年10月に発売されましたが、こちらの記事は、無印発売当時のものとなっているので注意してください。
実は10月の初旬くらいに既にペルソナ5を購入し、しばらくプレイした後に「ペルソナ5はじめました」という記事を書こうとしていた。下書きまで行っていたのだが、結局遊びながら書きたいことをあれやこれやと考えているうちに、一周終わらせてしまったので、改めて「ペルソナ5一周終わらせました」ということで、感想を書きたい。
まず最初に、大切な結論から書こう。
非常に丁寧に作られた良作だった。買って損はない作品だと思う。
まず最初に感じたのは、前作までの不満がきちんとつぶされているという点だ。
例えば、バトンタッチシステム。前作までは結局主人公に全属性を持たせ、全員ダウンを取って総攻撃という流れの戦闘が多く、仲間がいまいち有効に働かないということが多かった。今回はダウンを取ってワンモアの際に味方と交代できるバトンタッチという仕組みが用意されたため、より積極的に仲間の攻撃を使用できるようになった。
そして、コープでの能力開放。これまではコープといえば、ほぼそれぞれのストーリー進行と、合体時の経験値ボーナスだけだったのだが、今回は進行に応じた多様なボーナスがつくようになった。戦闘中の行動が増えるのはもちろん、日常パートにおける追加行動や、買い物の種類が増えるなど、実に様々なボーナスがある。どちらかといえば面倒で達成感が無かったコープ攻略に、ゲーム攻略に関わる実利がついてくるようになったというわけだ。
また、ダンジョンも大きく変更された。前作までのような単調なランダムダンジョンではなく、シナリオに対応したパレスと呼ばれる固定ダンジョンがメインとなった。ダンジョンの構造もいい意味で複雑になり、謎解き要素なども増えて、攻略しがいのある内容となっている。ランダムダンジョンもあるが、そちらはメインではない。
そして目を見張るのが、演出のカッコよさだ。メニューの出し方、ロード時、戦闘時、etc.と、あらゆるところに細やかな演出が施されていて、しかも必要以上にうるさくない。実に遊んでいて気持ちのいいゲームになっている。
もちろん欠点もある。
戦闘の仕組みそのものは、大きくは変わっていない。前作でほぼ完成に至ったと見ていいだろう。一応新要素もあるのだが、攻略の上ではランダム要素が強すぎて、あまり有効に機能しない。やることはいつものペルソナ戦闘ではある。
また、総じて時間がかかりすぎる。例えば序盤、パレスを一つクリアして初めて自由行動開始なのだが、そこまでで何時間もかかる。また、クリアまでの時間も普通にプレイして80~100時間と相当長い。ボリュームが大きいのはいいことでもあるが、時間のあまりない人には厳しいかもしれない。
あと、終盤が妙に駆け足になる。DLCとか、後日完全版が出るのではと余計な心配をしてしまう。シナリオ自体はきれいに完結するだが……どこか後を引く感じだ。
いろいろと書いたが、買って損はしないだろうということは改めてきちんと言っておきたい。それなりに自由な時間のある人は、ぜひ遊んでみてほしい。ペルソナというシリーズの、一つの完成形だと思う。